【意外と知らない】「マッシュルーム」はしめじや平茸と何が違う?キノコの名前に隠された真実

きのこはマッシュルーム、マッシュルームはきのこ?
きのこはマッシュルーム、マッシュルームはきのこ?

経緯としてはですね。。
今日スーパー(オオゼキ)行ったんですけどマッシュルームが売られてて、
マッシュルームって名前で売られてる製品あるけど、キノコのこともマッシュルームって言うよな。
果たしてハッシュルームとは・・・?って思って調べてみたんです。

先に結論を記載すると、
マッシュルームとは「ツクリタケ」のこと。他のキノコ(しめじ・平茸など)とはまったく異なる分類であり、英語でも明確に呼び分けられています。


■あなたもつい混同してるかも?キノコの“呼び名”にまつわるモヤモヤ

ある日、スーパーでしめじやエリンギを手に取ってふと思ったことはありませんか?

「……これもマッシュルームって言うんじゃなかったっけ?」

料理サイトや海外レシピを見ると、「shiitake mushroom」「enoki mushroom」などと書かれていたりして、ますます混乱してしまう方も多いはず。

実はこの「マッシュルーム=キノコ全般」っぽいイメージ、ちょっとした誤解なんです。

私たちが日常でよく目にするキノコたち、実はそれぞれ分類学的にまったく違う“種族”に属しているんです。

この記事では、「マッシュルームとは何か?」という本質に迫りながら、しめじや平茸との違い、さらには英語圏での呼ばれ方まで丁寧に紐解いていきます。


■まず「マッシュルーム」って具体的に何者?

「マッシュルーム」とは、基本的にAgaricus bisporus(アガリクス・ビスポラス)という種、通称ツクリタケを指します。

このツクリタケには2つのバリエーションがあります。

  • ホワイトマッシュルーム(白色)
  • ブラウンマッシュルーム(褐色)※別名:クレミニ、ポータベラ

いずれもハラタケ属に属し、世界中で最も生産量の多い食用キノコです。ピザやサラダ、パスタなど洋食の中で活躍する、まさに“定番中の定番”。

では、それ以外のキノコたちはどうでしょう?


■しめじ・平茸・しいたけ……それぞれどんな分類?

以下の表をご覧ください。

🍄 食用キノコの分類と英語名の違い

和名 英語名 属名 分類的な違い
マッシュルーム(ツクリタケ) White/Brown Mushroom Agaricus 最も一般的なマッシュルーム。世界中で食用。
しめじ(ブナシメジ) Beech Mushroom Hypsizygus 傘が小さく密集する。日本で人気の食材。
平茸(ヒラタケ) Oyster Mushroom Pleurotus 平たい傘と短い軸。炒め物に向く。
えのき Enoki Mushroom Flammulina 細長くて白い。鍋料理でよく使われる。
しいたけ Shiitake Mushroom Lentinula 肉厚で香りが強い。アジア料理に最適。

→ ご覧の通り、属レベルで全く異なるキノコであることがわかります。

つまり、マッシュルームはしめじでもヒラタケでもないというのが正しい理解です。


■それなのに、なんで英語では全部「mushroom」ってつくの?

これは英語圏における“mushroom”の使い方が関係しています。

英語の「mushroom」には2つの使い方がある!

  1. 狭義のmushroom(固有名詞的)

     → Agaricus bisporus(ツクリタケ)のこと。

     → ホワイトマッシュルーム、クレミニ、ポータベラなど。

  2. 広義のmushroom(総称)

     → 「食用キノコ全般」を指す言葉。

     → enoki mushroom、shiitake mushroomなども含まれる。

この“2つの顔”を持っているからこそ、混乱が起きやすいんですね。

つまり、英語の料理本などで「mushroom」と書かれていた場合、何の種類かを前後文脈で判断する必要があるということです。


■料理・流通・文化によって変わる「マッシュルーム」の境界線

実は日本国内でも「マッシュルーム」という言葉はツクリタケに限定して使われる傾向が強いです。

たとえばスーパーに行ってみると──

  • ホワイトマッシュルーム:小粒で白い、洋食向け
  • ブラウンマッシュルーム:香り高く、煮込み向け

これらだけが「マッシュルーム」としてパック詰めされています。

一方、しめじやヒラタケは“しめじ”“平茸”など、和名で売られていることがほとんど。

これは日本人の味覚や文化において、それぞれのキノコのキャラクターが明確に定義されている証拠ともいえます。


■「マッシュルーム=キノコ全般」という誤解が生まれた背景とは?

この誤解の要因には、主に以下の3つが挙げられます。

1. 英語圏での表現に影響された和訳

特にレシピ翻訳などで「shiitake mushroom=椎茸マッシュルーム」などと表現されるため、mushroom=キノコというイメージが根付いた。

2. 食品パッケージやレシピサイトの記載ゆれ

たとえば「エリンギマッシュルーム」などという表記も登場しており、商業的に“おしゃれ感”を出すために「マッシュルーム」を使っているケースも。

3. ツクリタケの存在感の強さ

世界的に見ると、マッシュルーム(ツクリタケ)は他のどのキノコよりも流通量が多いため、「キノコ=マッシュルーム」という印象を持つ人が多い。


■じゃあ、料理に使うときはどう考えたらいいの?

キノコの分類と名前が違うと混乱するかもしれませんが、最終的には料理との相性や食感、香りが大切です。

キノコ名 特徴 おすすめ調理法
マッシュルーム 味にクセがなく洋風に合う サラダ、ピザ、ソテー
しめじ プリッとした食感 炒め物、味噌汁、炊き込みご飯
平茸 旨味が強くジューシー バターソテー、パスタ
えのき シャキシャキ感 鍋、みそ汁、ホイル焼き
しいたけ 香り高く出汁が出る 煮物、焼き物、天ぷら

■さいごに:名前より「違いを知ること」が大事

キノコというのは、名前や見た目だけで分類しきれないほど多様な存在です。

あなたが「マッシュルームってしめじの一種?」と思ったその疑問こそが、正しい知識へとつながる第一歩です。

次にスーパーでキノコ売り場に立ったときは、ぜひラベルの名前だけでなく、「どの属に属しているか」「料理との相性はどうか」も意識してみてください。

そして──

たまにはホワイトマッシュルームをスライスして、バルサミコでソテーしてみてください。

きっといつもと違う「キノコの魅力」に出会えるはずです。

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