最近、YouTubeやSNSで急速に拡散している謎の昆虫――ゴキブリカマキリ。名前のインパクトに反して、その正体はれっきとしたカマキリの仲間です。
本記事では、話題のゴキブリカマキリについて、分類・生態・行動の特徴から、なぜ今バズっているのか、ネットの反応、飼育時の注意点までを整理します。
ゴキブリカマキリとは何者か
「ゴキブリカマキリ」は正式な和名ではありません。
日本語圏で最近使われ始めた俗称で、主にキノカワカマキリ(bark mantis)系統の一群を指します。
✔ 頭部と捕脚は典型的なカマキリ
✔ 胴体は極端に扁平で、樹皮に密着
✔ 前傾姿勢で地を這うように素早く移動
この姿勢と動きがゴキブリを強く連想させることから、ネット上でこの呼び名が定着しました。
分類と進化的な背景
ゴキブリカマキリは
カマキリ目(Mantodea)に属します。
一方で、カマキリ類はゴキブリ目と同じ網翅上目(Dictyoptera)に含まれ、進化的に非常に近縁です。そのため、
見た目や行動が「ゴキブリっぽい」カマキリ
が進化の過程で現れた、という説明が成り立ちます。
主に知られている種・グループ
地域によって複数の系統が存在します。
| 地域 | 主な属 | 特徴 |
|---|---|---|
| 東南アジア | Theopompa属 | 扁平な体、樹皮擬態 |
| 中南米 | Liturgusa属 | 非常に俊敏、走行能力が高い |
| アフリカ | Tarachodes属など | 樹皮・地衣類擬態 |
特に南米のLiturgusa属では、2014年に多数の新種が報告され、樹皮擬態型カマキリの多様性が注目されました。
見た目と行動が“トラウマ級”と言われる理由
外見の特徴
・体長は成虫で約4〜5cm
・茶、黒、緑が混じるまだら模様
・樹皮や苔に完全に溶け込む擬態
行動の特徴
・基本は待ち伏せ型
・移動や逃走時はゴキブリ並みに高速
・木の裏側へ一瞬で回り込む
この「静と動の落差」が、映像で見ると強烈なインパクトになります。
何を食べる?実は最強クラスのハンター
ゴキブリカマキリは完全な肉食性。
ショウジョウバエなどの小型昆虫を、捕脚で一瞬で捕獲します。
動画では、
🪰「見失ったと思った瞬間にもう捕まっている」
というシーンが繰り返し映され、捕食能力の高さが話題になりました。
なぜ今、ここまで話題になったのか
きっかけは、飼育動画の拡散です。
・ゴキブリのような動き
・カマキリらしい捕食
・異様な擬態フォルム
これらが短尺動画と相性が良く、
「頭が理解を拒否する」「でも見てしまう」
という反応が連鎖的に広がりました。
ネット上の反応まとめ
SNSでは意見が真っ二つに分かれています。
🟢 好意的な声
・擬態が完璧すぎる
・動きが合理的で美しい
・昆虫の進化を感じる
🔴 否定的な声
・ゴキブリにしか見えない
・無理、怖い、トラウマ
・動画を開いて後悔した
嫌悪感と興味を同時に刺激する存在であることが、拡散力を高めています。
飼育はできるのか?注意点
日本では珍しいながら、飼育例は存在します。
飼育の要点
✔ 高湿度を維持
✔ 樹皮を立てて配置
✔ ショウジョウバエを給餌
✔ 単独飼育が基本
特に脱皮不全が起きやすいため、乾燥と低温は致命的です。
動きが非常に速く、脱走リスクも高い昆虫とされています。
似て非なる「別のゴキブリカマキリ」に注意
英語圏で「cockroach mantis」と呼ばれるEremiaphila属は、
乾燥地帯に生息する地表性カマキリで、今回の樹皮擬態型とは別系統です。
日本語圏で話題の「ゴキブリカマキリ」は、
樹皮擬態型のキノカワカマキリ系を指します。
まとめ
ゴキブリカマキリは
✔ ゴキブリではない
✔ 見た目が異質なだけで高度に進化したカマキリ
✔ 嫌悪感と知的好奇心を同時に刺激する存在
映像時代だからこそ注目された、
進化のバグのようで、実は極めて合理的な昆虫と言えるでしょう。
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